makichang2525’s blog

アラサーBBAの何気ない日常を綴っています(^^)

小説「AX(アックス)」 伊坂幸太郎さん著 オモシロかった

 

AX(アックス)

 

伊坂幸太郎著

 

文庫本:364ページ

 

 

 

 

作品について

 

兜視点と息子の克己視点、視点が変わり

10年の時を超えて2つの視点が同時進行しながら

交錯し進んでいく、殺し屋を題材にした

伊坂幸太郎さんらしい作品。

 

「グラスホッパー」や「マリアビートル」でお馴染みの

既存の殺し屋も登場する。

 

~あらすじ~

 

家では常に妻の機嫌を損ねないよう

気を遣う兜。

そんな父が可哀そうに見えて時に父を庇う言動をする高校生の息子克己。

鬼嫁かと思われる妻は、夫兜について

自分に全く気を使っていないと思っている。

 

兜はある病院に通院していた。

その病院は兜に殺しなどの仕事を紹介するところだった。

 

フツウの文房具メーカーの営業としても

働いていた兜は殺しの仕事の引退を考えていた。

 

仕事を紹介していた医師は、

兜を引退させたくなく、

兜の引退を引き延ばしていた。

 

息子の学校へ面談に行ったり、

夜帰りが遅くなったときは

妻に気を使ったり、

フツウの生活をしながらも、

面談の前に人を殺してきていたり。

 

フツウじゃないのにフツウ。

異常なことと隣り合わせの日常で、

引退を決意した者を狙う医師により

兜は事件に巻き込まれる。

 

~どんな話?~

殺し屋なのに家族を大切にしていて

フツウの家庭をもっている。

 

日常と非日常のなかで

繰り広げられる家族の物語

 

読み始めはゆっくり作品にハマっていく感じですが、

読み進めるにつれてどんどん伊坂幸太郎らしさが

出てきて一気に最後まで読んでしまいました。

 

 

 

~注目すべき点~

兜のスズメバチ退治です!!

作中で兜の自宅の庭にスズメバチの巣が

できます。

危ないので早く取り除きたい兜、

妻にも除去を頼まれます。

妻は兜に危険なことをしてほしくないので

業者に頼むよう言いますが、

世間はちょうどお盆休みで

取り合ってもらえない時期。

一刻も早く、家族に被害が及ばないように

巣を取り除きたい兜は自身での「スズメバチ退治」を

決意します。

 

誰も起きていないような早朝。

兜はスキー用ウェアにヘルメットを被り

誰にも見られたくない重装備で

スズメバチ退治へ向かう。

スズメバチの巣から偵察隊が1匹出てくるたびに

スプレーを噴射して倒す。

そんなチマチマした作業を何十匹、何十分と繰り返す。

暑い中、ただ家族の安全の為に。

ある程度倒したところで

スズメバチの巣穴に

スプレーを一気に噴射して

最後にはスズメバチに打ち勝ちます。

全ては家族の為に(妻が怖いからwww)

 

このスズメバチを1匹1匹倒してくシーンが

人生はホップステップジャンプなんかではなく、

一つずつ問題を解決していくことだと

言われているようで、

印象深くもあり、殺し屋兜のへっぴり具合が

オモシロくもあるシーンでした。

妻と兜がお互いを思いやっていることも

ここでやっとちょっぴり分かります。

 

 

以上、今日は書籍について

紹介しました。

 

読んで頂き

ありがとうございましたm(__)m